ホテル予約エンジン - UX/UI vs. サブドメイン化

ブログ投稿の第11回目は、予約エンジン自体のUX/UI遷移と、サブドメイン化の効果について説明していきます。第9回の際には主にWebマーケティングについて触れましたが、サブドメイン化はマーケティング施策の延長線とも言える内容になります。
triplaホテルブッキングが提供している予約エンジンの大きなこだわりは、大きく分けて下記の2点になります。
OTAと同じような画面遷移にて予約が完了すること
ドメイン遷移なしで、予約が完了すること
ここで、OTAと同じような画面遷移とは、カレンダー検索、人数入力、画像サイズやその枚数、「予約する」ボタンの位置、個人情報入力の位置とその項目数、クレジットカード入力の画面などなどです。このOTA並の予約遷移を実装するために、triplaではかなりの開発工数を使っております。
実は、OTAは自らが館なわけで、OTA自身のやり方を決めて開発をしていくのでシステム内容が非常にシンプルになります。例えば、子供料金の設定であれば、ExpediaやBooking.comでは、布団有り無し設定などはできません。一方で、楽天やじゃらんといった国内OTAであれば、ルームチャージつまり部屋単位での販売はできず、人数単位での部屋販売となります。こういった、各OTA別に分けれている機能をtriplaではどの自社サイト予約でも対応できるよう全て兼ね揃えているのです。
その全ての機能をJava ScriptのコードをWebサイトに挿入することで実装できるため、導入が早く、2で謳っているドメイン遷移なしで予約が完了する訳です。triplaホテルブッキングを導入した施設では、概ね自社Webサイトからの予約売上が2倍になります。これはいつもお客様に何が要因ですか?と聞かれますが、1と2がほとんどの要因であります。売上増を体験していただいた後に、Googleホテル広告やOTA価格取得などを行うことで更に売上が伸びていく仕組みになります。
しかし、一つだけ問題点があります。それは、Java Script挿入で、予約エンジンがiFrameで立ち上がるため、予約エンジン画面内の内容がSEOに反映されないことです。
これはtriplaだけの問題点ではありません。他社予約エンジンでは、予約エンジン企業のドメインで立ち上がりますので、SEOとしては論外です。これはどういうことかと具体例をあげて説明します。
ホテルのドメインが abc-hotel.co.jp であるとします。
この時、予約ボタンをお客様が押すと、 xxx.bookingengine.co.jp のような予約エンジン企業が運用するWebサイトに遷移してお客様が予約するケースです。ここで、色々な誤魔化しが施されていまして、 abc-hotel.bookingengine.co.jp のようにあたかもこのホテル用のドメイン感を出しているサービスもあります。この abc-hotel.bookingengine.co.jp のドメインは、 bookingengine.co.jp であり、abc-hotel.が先頭に付け加えられているのは、bookingengine.co.jp のサブドメインとして付けられております。この時、Webサイトはあくまで、 bookingengine.co.jp になります。
一方で、tripaのウィジェットタイプの場合は、 abc-hotel.co.jp の中でウィジェットが立ち上がりますので、ドメイン遷移はしません。しかし、ウィジェット内に記載されているプラン名称や部屋タイプ名、プラン詳細文などがSEOには効果を与えないことが言えます。
この問題を解決しているのが、ホテルのドメイン内で予約エンジンを立ち上げるサブドメイン化になります。
下記がホテルウイングインターナショナル様での事例になります。

ホームページのドメインは、 https://hotelwing.co.jp です。

この後、予約ボタンを押すと、こちらの https://book.hotelwing.co.jp の画面に遷移します。これは、hotelwing.co.jp というドメインの先頭にbook.が追加されたサブドメインとなります。この時、Googleなどでは、 book.hotelwing.co.jp は hotelwing.co.jp と同一のサイトであると認識します。その結果、予約システム内に記載されています、プラン名、部屋タイプ名、プラン詳細などその情報自体が検索エンジンのクローリング対象になり、SEO的に効果を発する訳です。
また、マーケティング活用をする場合も、外部のプロモーションサイトやSNS内にサブドメインリンクを貼り付けることで、お客様をいきなり予約画面に遷移させることができると共に、SEO的にもリンク数の増加にもつながるといった効果も期待できます。
サブドメイン化は今現在ご契約中のWeb制作会社様との協業が必要になりますが、興味があるホテル関係者に皆様、是非お問い合わせください。